交通事故のむち打ち症とは外傷性頚部症候群
むち打ちは症状ごとに異なる治療
交通事故によるケガでお悩みの方は、佐々木整骨院にお任せください。
一般的に交通事故によって起こる頚部の痛みを「むち打ち」や「むち打ち症」と言いますが、医学的には「むち打ち症」と言う病名はありません。
通常、外傷性頚部症候群を「むち打ち症」と理解されている事が多いようです。
この外傷性頚部症候群(むち打ち症)は各病態により大きく分けて6つの型に分類する事ができます。ださい。
むち打ちの原因
後方・側方・前方から追突された等、頚椎(首)・胸椎(背部)・腰椎に外力が加わり、その関節が持つ運動範囲以上の動きを強制される事により、筋肉や靭帯、関節包などに損傷を惹き起こした状態です。
強制の程度によりますが、重篤な場合は骨折や脱臼などを起こす場合もあります。
むち打ち損傷とは?
追突事故などの衝撃で、首の骨である頚椎が過度の屈曲後、過度に伸展する「むち」のような動きを強制されることによって発生する、頚椎捻挫の総称です。
頚部の痛みや頭痛・肩こり・手のしびれ・顎関節の障害・首や肩の運動制限など様々な症状を引き起こします。
通常、後方からの衝撃により頭(後頭骨)を支えている第一頚椎に損傷をうけます。
それにより、後頭骨と第一頚椎を繋いでいる筋肉(後頭下筋群)に障害がおき、後頭骨と第一頚椎の間の関節にズレが生じ、それにより頚椎の生理的弯曲である前弯カーブが減少し、ミリタリーネックというむちうち症特有の症状が出現します。
また、後方からの衝突による振り戻しによって、頚部の前面部の筋肉が収縮してミリタリーネックを助長します。
また、なかなか症状が回復しない場合などは、脊髄を覆ってる脊髄硬膜に異常を起こしているケースが多く見受けられます。他には衝撃の強さや個人の体質・年齢の違いなどでも治癒にかかる期間に差が出ます。
外傷性頚部症候群(むち打ち)のタイプ
頚椎捻転型
頚椎捻転は最も軽い損傷で、頸の付け根から肩にかけて付いている筋肉や靭帯などの軟部組織が、一時的に引き伸ば されただけで、自然に元の正常な状態に戻っているものを言います。
通常、数日間痛みは続くものの完治するのに長期間かかる事は稀で、後に問題になる事は少ない損傷です。
主な症状
頸の痛やこり(軽度) 肩の痛やこり(軽度) 背中の痛やこり(軽度)頚椎捻挫型
むち打ち症と診断されるものの8割程度がこの頚椎捻挫型と考えられています。頚部を支持する筋肉(胸鎖乳突筋・板状筋群・僧帽筋など)や靭帯、関節包の断裂など軟部組織の損傷が起こっている状態です。
通常、損傷を受けた軟部組織そのものは6~8週間以内にほぼ完治するが、その間には後頭部痛、頚部痛などに悩ま される事が多いようです。
主な症状
頚部(首)動作時の痛み 首や肩の動作制限 後頭部・首・肩・背中の痛みやこり 頭痛 めまい頚椎神経根型
脊髄から出ている頚部の神経が、追突などの外力により引き伸ばされたり、圧迫を受ける事により起こります。
主な症状
知覚障害 しびれ 麻痺 筋力の低下 反射の異常バレリュー症候群
頚椎を通っている交感神経を痛めた事による症状名。
交感神経は副交感神経と共に働き、自分の意思とは関係なく生体のホメオスタシス(恒常性)を維持して生体の状態を一定に保つ働きをする神経です。
頚部の交感神経は頚椎の中を走る椎骨動脈や頚動脈に、神経を絡ませて血流の調節に参加したり眼や耳、心臓の機能にも働きかけている神経です。この神経がむち打ち症などの外力により損傷を起こすと働きが鈍くなり、バランスを 崩す事によって起こる症状は多岐にわたります。
主な症状
耳鳴り 難聴 めまい 吐き気 眼精疲労 不眠 全身の倦怠感 疲労感 食欲不振 頭痛 集中力の低下頸髄症
頚椎の骨折や脱臼により脊髄そのものが損傷され、手や足の症状、膀胱障害などが起こります。
主な症状
上肢のしびれ 歩行障害 膀胱障害 直腸障害脳脊髄液減少症(低脊髄圧症候群)
上記に該当せず、または半年以上症状が改善されない場合など脳脊髄液減少症の疑いがあります。
最近、マスコミなどでも注目されていて、むち打ち症や、スポーツ外傷、転倒、出産などによりくも膜に裂け目ができ、脳脊髄液が漏れる事により起こると言われています。
むち打ち症の場合は一時的に脳脊髄液圧が急上昇し、圧が津波のように下方に伝わって、腰椎の神経根に最も強い圧がかかり、くも膜が裂ける事によって起こると考えられています。
特徴として症状が天候や気圧に左右されたり身体を起こしていると症状が悪化し、横になると軽快する傾向があり、脱水でも症状が悪化する事が頻繁に起こります。むち打ち症の後にこの様な特徴が現れれば、脳脊髄液減少症を疑い、脳MRI検査、MRミエログラフィ、RI脳槽シンチグラムを行い診断します。
治療法は、急性期(発症一ヶ月以内)では、2週間程度できるだけ横になって安静を心掛け、同時に充分な水分補給(口から摂取できないようであれば点滴により)を行います。
横になる事で重力が軽減し、外傷によって損傷を受けたくも膜の負担が軽減され、脳脊髄液の漏れが減少し自然にくも膜の裂け目が修復されると考えられています。
症状が慢性化したものや、横になって安静にしていても症状に変化のないものや、水分補給を行っても症状の改善が見られないケースでは、ブラッドパッチ療法を行うことが多く、脳脊髄液が漏れている部分の硬膜外腔に自分の血液を注入して漏れた部分の修復を行う治療法です。
この様なブラッドパッチ療法をはじめとして総合的な治療を行った場合、治療を開始してから一年後に約7割程度の方に改善が見られています。残りの約3割の方は一部の症状の改善に留まるかまったく改善が得られないという報告がなされています。
今後はこれら約3割の方の治療をどうするかが課題となります。
※脳脊髄液とは・・・側脳室、第3脳室、第4脳室の脈絡叢という血管から作られ、くも膜下腔を循環していて、神経に栄養を与えたり脳や脊髄を衝撃から守る役割を行っています。
主な症状
起立性頭痛 頚部痛 背部痛 腰痛 手足の痛み 頸・肩・背中の筋肉硬直 耳鳴り めまい 聴覚障害 視力低下 味覚・嗅覚異常 胃食道逆流症 便秘 微熱 動悸 呼吸困難 頻尿 記憶力の低下 物忘れ 思考力・集中力の低下 睡眠障害 免疫力低下 極度の疲労感 内分泌機能異常以上のように一口で「むちうち症」と言いましても、症状や病態により様々です。
当然、衝撃の程度や交通事故の発生を予見したか等により、ケガの程度や症状は異なります。
つまり、むち打ち治療の方法や、治療期間なども必然的に違ってくる訳です。
早期の回復には、様々な検査方法を用いて、正確に症状を把握する事が、先ずは大切です。
それを十分踏まえた上で、個人個人により最適なむち打ち治療を福岡の佐々木整骨院では施しますので、早期回復が実現できます。
むち打ち症などケガの症状や治療に関しましてご不明な点がございましたら、お気軽に佐々木整骨院までお問合せください。
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